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泰然自若として運命を待つ

運命的邂逅……それは誰しもが一度は夢見ること――
小中学生の頃は、みなさんもそういった何やらがあるのではないかと盲信している時期があったのではないでしょうか?
曲がり角で食パンマン咥えた女子高生とごっつんこ☆空から美少女が降ってきてごっつんこ☆炊飯器の中から美少女が現れてごっつんこ☆家に帰ったら美少女がいて「私は未来の娘です」と言ってきてごっつんこ☆朝起きたら同じ布団の中に美少女がいてごっつんこ☆海の中からイカっぽい娘がやってきてごっつんこ☆教師になったらかわいい女生徒とごっつんこ☆トイレを求めて喫茶店にいったらかわいい女の子とごっつんこ☆幼馴染とごっつんこ☆

などなど、挙げていったらキリがないわけです。
きっと、一度くらいはそういった期待をしたことがあるでしょう?

生憎神近の場合はそれが高校時代に発動し、校舎内をいつも徘徊して回っていたわけですが――まあそれはべつによいのです。
結果から言えば、当然ヤツに運命的邂逅はありませんでした。

そして、あの無為な日々から長い時間が経ちました。
もう、運命的邂逅を求めてあちやこちやをさまよったりすることも記憶の彼方にいったものかと思われていた神近が、なぜかここに、再び立ち上がってしまいました。

すっくと立ち上がり、拳を握った神近は言い放ちます。

――ようし、再び運命的邂逅を求めるぞ!

いったい、どういう心の動きがあったのでしょう?
僕には計り知れない何かがあったのでしょう。計り知る必要もないようなくっだらねーことが。

そして、神近は運命的邂逅を求めてやめとけばいいのに行動に出ました。

まず、平日の昼下がりであるにも拘わらずヤツは近くの神社へと向かいます。
神社に行けば上は白衣で下は緋袴、マルマイン的配色の巫女さまと懇ろになれるとでも思ったのでしょうか。途方もないあほです。
喚き叫ぶセミの声で両耳がキンキンしながらも石段を登り、大きな社に向かって寂れた参道を歩きます。
当然、誰もいません。こんな寂れた神社に年がら年中巫女さまがおわすはずがないのです。
「やれやれ」
神近は肩を落としました。
それからしばらく立ち尽くし、鈴をならしてパンパンと手を叩き、何やら願い事をしてから家路を辿りました。

夕方七時頃、神近は再び神社を訪れました。
なぜか、浴衣を着た複数名の男女が神社におりました。
「やや」とか神近は言いながら、しかし遠巻きにそれを眺めます。
彼らはしばらく神社の前で談笑してから、姿を消しました。
彼らがこの後するであろうことを自分勝手に想像し、神近は勝手に興奮していました。そして帰りました。

八時頃、神近は近くでお祭りが行われているということを耳にしました。
「お祭り! これは運命的邂逅があるに違いなし!」
神近は早速ヒミコMk2(9000円くらいの自転車)をかっ飛ばし、お祭りの会場に向かいました。
お祭り会場へ続くアーケードにはいくつもの提灯が飾っており、神近の期待はいよいよ高まります。
その期待に比例するように自転車の速度は増し、神近は「ふんへいへい(運命は我のものだ)」と叫びながら驀進しました。
そして会場にたどり着くと、ものすごい閑散としていました。
神近は一瞬唖然とし、しかし親子連れで浴衣を着た小学生らしい女の子の姿をその目に認め、「まあよしとしよう。むふー」となぜか満足気でした。
ぴかぴか光る例のアレを買って、左手につけて、帰路を辿りました。
(会場が閑散としていたのには色々理由があるのですが、面倒なので割愛します)


こうして大学初となる神近の運命戦記は膜を閉じたわけですが、しかし、神近のことだからここで諦めればいいのにこれしきで諦めることを潔しとせず、これからも運命戦記を続けに続け、そのうち引っ込みがつかなくなってそもそもの目的を忘れつつも運命戦記を繰り広げることかと思われます。

運命戦記が再びくぱぁと膜を開く時を、刮目せず待っていましょう。


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