FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

【スマイルプリキュア!】黄瀬やよい(キュアピース)総論 ~あざとくも幼い少女もやがては大人になっていく~

三話での初変身以降人気うなぎのぼりのキュアピースこと黄瀬やよい。

1329004710967.jpg
あざとかわいい。


しかしながら。
当初はそのあざとさで爆発的人気を博したキュアピースであったが、物語が進んでいくとともにピース以外のキャラもじわじわと各々の魅力を発揮し始め、徐々に人気が分化、今なお大人気のキュアピースではあるが、ピークの頃に比するといささか落ち着いてしまった感のある。

思うに。

今こそ黄瀬やよいを再評価する時ではないか。



あざといあざといと連呼されながらも、未だ衰えぬ人気を誇るキュアピース。
「あざとい」ことを見抜かれながらもそれがマイナスに働くことなく人気をかもす彼女は一体何者なのか。

彼女のあざとさは至る所にあらわれる。

1329609211478.jpg
必殺技を放つ時に泣く。

1329609403559.jpg
エンディングでさえこける。

tv1329609184224.jpg
変身の度にじゃんけんする。

1330818374883.jpg
悪質なコラ素材を提供する。

1330213645956.jpg
悪質なコラ素材を提供する。

1329609258087.jpg
悪質なコラ素材を提供する。

1338076722230.jpg
悪質なコラ素材を提供する。

fmb-23153.gif
悪質なgif動画を提供する。



枚挙にいとまがない。

プリキュア公式でコラが禁止されたのは偏にキュアピースのせいと言っても過言ではないだろう。
彼女のあざとさに当てられた人たちが少々はしゃぎすぎた結果コラ禁止令が通達された、と。

さて、さりげない所作の中にも不必要なあざとさを交えた言行を繰り返すキュアピース。
それは他者(大きいおともだち含む)を引き寄せずにはいないわけだが、果たして本人が意識的にそういうあざとい行為をやっているのかというと、そこにはちょっと待ったを言いたい。


エイプリルフール回があった。
いわゆる格キャラの「担当回」で、この話はキュアピースの担当回だ。

話の概要を念のため説明しておくと、


エイプリルフール、美しい母親に「今日は嘘をついてもいい日」と吹きこまれた黄瀬やよいは、早速最近仲良くなった星空みゆきに「わたしあした転校するの」という嘘をつく。
すぐに「うそでした」とバラすつもりだったが、早とちりしたみゆきがそれを友達のあかねに伝え、同じプリキュアのなおやれいかたちにも伝わってしまう。

やよいは皆に気を遣われてしまい、今更「うそだよー」などと言い出しづらくなり、おろおろしている内にれいかがクラスメイトに吹聴、送別会まで開かれ引くに引けなくなってしまう。

そんな時敵のアカオニが現れ、キュアピースが嘘をついていることをプリキュアたちに教え、おかげでピースはみんなに謝ることができた。

みんなは嘘を許してくれ、むしろこの一件でピースたちの友情はより深まったのだった。



端折ってはいるが概ねこんな話で間違いなかった。
どう見てもアカオニが救世主である。彼はもしかすると、「泣いた赤鬼」に倣って悲しい末路を辿ったりするのだろうか……。

この話、初見の時は「このクラスメイトみんなやよいのこと嫌いなのか」と思ったが、先程見直しても概ね同じ感想を抱いた。

と、そんなことを言っても仕方がない。
見直してみて、新しく別に思うところもあった。

黄瀬やよいが真に悪女だったとしたら、こんな事態にはなっていなかったろうと。
真に腹黒悪女であれば、自分の嘘が広まっていく過程を楽しみこそすれ、そのことで焦ったり狼狽えたりはしないはずだ。
女児向けアニメの主人公にそんなのいるわけないという意見もあろうが、近頃の女児向けアニメは取り巻きのいる高飛車お嬢様が主役張ったりもするのでそのへんは分からないもんである。
前作スイートプリキュアのキュアミューズも一時期は毒舌キャラだった。後半丸くなっててがっかりした。

話を戻す。

やよいはあくまで、ちょっとしたイタズラごころから「転校するー」と言ってみたにすぎないのだ。
たぶん当ブログ読者の方々も小さい頃やったりやられたりしたであろう、「後ろから肩をトントン叩いて頬に人差し指をあてる」遊びと同じ感覚だ。
一体どんな反応をするだろう? とちょっとしたイタズラごころを持ってわくわくしながら「転校するー」と。

が、しかし。
ちょっとしたイタズラのつもりが自分の予想に反して大事になってしまった。
「後ろから肩をトントン叩いて人差し指を伸ばしたら眼球に入った」
そんな事態に。
読者の方々にも多少は覚えがあるだろう。ふざけていたら窓を割った、とか。
筆者もふざけ半分で両親に「就活? 順調順調!」と大嘘をついた結果現在取り返しのつかないことになっている。

さて。
思うに、やよいはあまり友達がいなかったのではないかと。
そこはおそらく説明しなくても大体同意が得られると思うので説明は省く。
件の寄せ書きを見るに全くいなかったというわけでもないようだが。
プリキュアになって共通の秘密を持つ友達ができて、舞い上がっていた部分はあるんじゃないかと思う。

仲の良い友達ができるとちょっとイタズラとかしたくなるのが人心というものじゃないだろうか。
ちょっとした冗談を言ってからかってみたりしたい、と。
いわばやよいの「転校」もその類の冗談に過ぎなかったはず。
それがどうしてか大事になってしまった。

すぐさまそれを「嘘」とCOできなかったやよいにも責の一端はあろうが――

「黄瀬やよいは嘘つくような子じゃない」


クラスメイトはそんな風に思っていたはずで、たぶんそれがもっとも大きな要因となったはずだ。
周囲から見たやよいの印象というのは「静かでまじめな子」とかおそらくそんなもので、友達が少ないとしばしばそういう勝手なレッテルを張られがちだ。

そして、友達が出来てちょっとはしゃいで冗談など口にしてみたら、それを完全に真に受けられてしまったりする。
このエイプリルフール回はまさにその典型と言える。端から騙すつもりだったとはいえ、「まさかやよいがそんな嘘つくわけないじゃん」みたいなところがあって、皆信じてしまったわけだ。逆オオカミ少年である。
これがあかね(キュアサニー)だったりしたら、「えぇっ転校するの? あ、なんだよエイプリルフールじゃ~んw」みたいになって笑い話で円満に終わるとこ。
やよいの敗因は、まだそこまで親しくないうちからちょっと取り返しのつかない嘘をついてしまったことにあると言っていいかもしれない。
友達が少ない人はしばしば距離感を測り違えてそういう致命的なミスを招いたりする。
本人は「人が悲しむような嘘をついちゃいけないんだ」と理解していたようだが――それは「今日の朝ごはんはホットケーキだよー」と言った母親まで否定しているのだが、そのへんはいいのだろうか。まあいいか。

そうかといってこのエイプリルフールのエピソードがやよいにとってマイナスでしかなかったかといえば当然そんなことはなく、この一件を通して、クラスメ イトに自身の一端(やよいもそういう嘘をつく)は理解してはもらえたはずで、彼女自身この一件から何かしら学ぶことはあったはずだ。

例えば後のリレー回。前々回の話になる。
五月に修学旅行で六月に運動会とはまた随分騒がしい学校だ。

さてこのリレー回、なおの発案でプリキュア五人組でリレーに出ることになってしまうわけだが。
足が遅くどんくさいやよいは尻込みし、「あたしはリレー出ない方がいいと思う」みたいなことを一度なおに言っている。

ここでちゃんとそれを言えたということは、彼女にとって一つの進歩ではないのかと思う。
エイプリルフール回当時のやよいであれば、結局言い出せないままリレーに臨んでいたのではないだろうか。

しかしながらこの黄瀬やよいというキャラクター、あざといながらも友達が少なそうだったりものがはっきりと言えなかったり運動音痴だったりと、何かとコンプレックスの塊みたいなところがあって、(大きいおともだち的には)五人の中で最も共感しやすいキャラクターではないかと思う。
戦隊モノが好きなあたりも、髪がもっさりして芋臭いあたりも。
そこも一つ人気の要因と言えるだろうか。

しかし一点言っておきたいが、黄瀬やよい≠我々ということである。
何をあほなと言うかもしれないが、このリレー回、やよいに同情して「こういうのは放っておいてほしいんだよ!」と熱を上げて弁を振るっている方がちらほら散見されたのでそう言っておく必要がある。
それは君たちの話であってやよいの話ではないよ、と。その意見はちょっと的を外している。

実際問題やよいは「みんなで走りたい」というなおのセリフに鼓舞されているし、結果論になるが最終的にはいい思い出となったわけだ。
なおだって浅慮で「みんなで走りたい」なんて言い出したわけではなく、クラスメイトが口を揃えて「どうせ勝てない」なんて言って端から諦めムードなのを分かった上で名乗りあげたのだから、あまり彼女を責めないでほしい。
それにやよいのあざとさというのはある種庇護欲を掻き立てるものでもあろうから、弟妹の多いなおにとってみればどこか放っておけない部分もあったのではなかろうか。
ちなみにこのリレー回は「どうせ」というのが一つのキーワードのようだが、そっちはなおの話になるので今回は割愛。

まあ最終的になおが転んだことで五人はリレーには負けてしまうわけだが、当初足を引っ張っていたやよいではなくなおのせいで負けたということは、これは適当な意見だけど二人の関係に何らかの変化を投じたと言えるんじゃない?

しかし、苦手分野の運動で他に遅れを取るのはともかく、やよいは得意分野であるはずのイラストですら「努力賞」で劣等生の烙印をおされている。(三話参照)
得意分野ですら負けるというのは結構堪えるものだ。
やよいは、もしかしたらあれでかなりメンタルが強いのかもしれない。


余談。
リレー回のアバンで五人が一緒に走る場面があるのだが、その時のタイムを測ってみると、

なお       18.6秒
あかね      20.4秒
みゆき・れいか 22.1

やよい       24.6

100メートルだと遅すぎるし200メートルだと早すぎる。ということは150メートル走だろうか。
150メートル走の公式記録というものは残念ながらないようなので50メートル走の記録を持ちだしてみると、
14歳女子の50メートル走平均タイムは8.76秒(平成20年度体力・運動能力調査調査結果統計表による)
五人のタイムを3で割って50メートルの秒数を仮のものとして算出すると、

なお       6.2
あかね      6.8
みゆき・れいか 7.6
やよい      8.2

FUJIWARAが登場したことからスマプリの世界観はこちらの世界と同様のものと確定しているので、身体能力が違うとかそういう言い訳はきかない。
つまり、やよいは足が遅いどころかむしろ平均より速い。
だからどうした、と言う人もいるだろうが、まあ、確かに、だからどうしたとしか言いようがないか。
「やよいはお前らが思ってるほど運動音痴じゃないよ?」みたいなことは言えるんじゃない?

どうでもいいがなおは日本記録レベルである。そりゃごぼう抜きもできる。

というかこれ、もしかしたら125メートルかもしれないね。50メートル単位でしか考えてなかったけど。
125メートルということで50メートルを試算し直すと。

なお        7.5秒
あかね      8.2秒
みゆき・れいか 8.9秒
やよい      9.9秒


……あー。

プリキュアはリアル。


余談終わり。


さて、ここからが本題だ。
まだ続くのかよって、まだ続くのだよ。

前回の黄瀬やよいの過去話。

poverty11917.jpg

亡き父との思い出の話で、各プリキュアの名前の由来が分かったりやよいの根幹にあるものみたいなのが分かってきたり、感動的ながら物語が一つの佳境に入ろうとしていることを示唆する回だったように感じる。

この回でずいぶんと黄瀬やよいというキャラクターのことが分かったように思う。

彼女のあざとさの根源はおそらく父親にあるんじゃないかと、私はこの回を見てそう思った。
些細なことで泣いたり転んだり、そういうあざとさは「構ってほしい」欲求のあらわれだ。
やよいはおそらく、父の生前にもよくそういうことをしていたんじゃないかと思う。
子は親の気を引くため小さい頭であれこれ考えるもので、娘が転んだり泣いたりしたら放っとけないのが父親というものだ。
やよいは随分父を慕っていたようだし、そういうことをしていたとしても何不思議なことはない。
ちっこいやよいが泣いたり転んだりして父の気を引こうとしてる姿なんて実に容易に想像できるじゃないか。

未だやよいからそういう幼児みたいなあざとさが抜けていないのは、幼い頃に父を失ったことに起因しているのではないか。

一般に女の子は年を重ねるとともに父親を嫌悪したりするようになるもので、そうなると幼い頃のようなあざとさは、お小遣いが欲しい時か彼氏と遊びたい時くらいにしか見せなくなるものだ。
少なくとも私はそういう風に理解している。
仮に嫌悪でなかったとしても、女の子は思春期が近づくにつれ基本的に父親と距離をとっていくものらしい。
これはほぼ間違いのないことだと思う。

しかし、父が早逝したためやよいにはそれがなかった。

未だやたら泣いたり転んだりするのは、(本人にその意識がなくとも)亡き父のことを忘れられないがゆえ、恋うがゆえではないのか。
こうしていれば父は構ってくれた、優しくしてくれた、と父性を求める無意識が言行にあらわれている。
実際大きいおともだちの父性を刺激しているようだ、とそれはいいとして。

例えば。
やよいは女子中学生にしては珍しく戦隊モノが好きだったりするわけだが、ここでちょっと想像力を膨らませてみる。
そうすると、一緒にアバレンジャーなんかを見ていた幼いやよいと父親の、微笑ましい親子の姿が容易に想像できる。
日曜の朝、大好きな父は仕事も休みで一日中いっしょにいられる。その一日の始まりが戦隊モノだった、と。
やよいが戦隊モノに入れ込むのも頷けるというものだ。

しかし、「父親が死んだら普通そういうのは見るのがつらくなってかえって敬遠するようになるんじゃない?」とそんな風に考える人もいるだろう。ご説ごもっともである。
それに対する反論として前回のやよいのセリフを持ち出せば、「パパとの思い出をどんどん忘れていっちゃってるのがさびしくて」というのがある。
やよいは父との繋がりを大切にしたいと思っている。
そして、当時は何らかの葛藤はあったかもしれないが、結局は戦隊モノを見続けている、と。
髪型なんかに気を使い始める年頃の女子中学生なのに、未だ子供時代の髪型でいることだってその一種と捉えることもできよう。髪飾りも幼い頃と全く同じ物を使っているが、これはもしかしたら父の形見なのかもしれない、とそんなことも想像できる。

絵を描いていることだって、昔父に褒められたことがきっかけで――と、あまりなんでもかんでも一箇所に当てはめすぎるとかえって説得力を失う結果になるのでこれはこのあたりにしておく。

要するに、やよいは未だ「父に対する幼い娘」としての振る舞いを捨て切れていない部分があったのではないかと思うのだ。

それが、今回の話で一応の整理をつけることができたんじゃないかと私は思っている。

今回一つ、印象的なシーンがあった。


プリキュアッ(プリキュアッ)
ピーーーース、サンダーーーーーッ!!!



ここ。
キュアピースが必殺技を放つシーン。いつもは電撃に驚いて泣いちゃうところが、今回は苦しそうな顔こそ見せたが泣きはしなかった。

父につけてもらった名前、その由来を思い出して、父との思いに整理をつけることができたピース。
いつもは泣くところで泣かない、というのは「もう泣いたりしないから大丈夫だよ」という父に対するメッセージと捉えることもでき、それは同時に「泣いて父の気を引いていた幼い娘」からの卒業、父からの自立でもあった。
前回リレーで頑張ったことなども、自立の前にワンクッション置くという意味でよく活きている。

そして、ピースはこの必殺技を放つ前、ウルフルンに向かって以下のようなことを言っている。

「わたしはパパからいっぱい愛をもらったおかげで、人に優しくしようって思える。優しさはきっと、人から人へと伝える愛の表現なんだ」

実はこのセリフ、エイプリルフール回にも似たようなセリフがある。

「わたし、みんなからいっぱい優しさをもらった。その優しさがわたしに本当のことを言う勇気をくれた」

嘘を告白して、仲間が許してくれた時の言葉だ。

二つの違いは、後者が優しさを「もらう」だけなのに対し、前者は「もらった」優しさを「伝える」ところまでいっている点だろう。
享受していただけの幼い自分から、自分自身も優しさを伝える大人への(と言っていいのか)成長。

そして、前者のセリフには続きがある。

「あなたに愛がないのなら、パパからもらった愛を受け取って」

敵対する相手にさえ、ピースは愛を与えようとしている。
その様にもはや幼い日の影はなく、まさしく聖女のようである。
キュアピースのピースは平和のピースなんじゃない?と勘繰ってしまうほどだ。

これまで単純に敵対していた相手、それに今回初めてピースが別の方向からのアプローチをかけたことが、今後どう関わってくるのか。
改心という方向に向かうことはあるのか、あるいはこの一回きりで、今後は何のこっちゃという風になってしまうのか――。

いずれにせよ、今後の展開から目が離せない。

やよいが自立したといっても長年の泣き癖や転び癖はそう簡単に治るものではないはずで、おそらく今後も泣いたり転んだりするのだろうが、私はそんな黄瀬やよいの姿を父のように見守っていきたいと思う。

長くなったが、今回はここで筆を置くとしよう。

ちなみに僕はキュアハッピーちゃんが一番好きです。
サイト内検索
プロフィール

神ちくわ

Author:神ちくわ
かつては針小棒大を卑猥な言葉と思っていたよ

Twitter
最近の記事
記事カテゴリ
アーカイブ
リンク
メール

名前:
メール:
件名:
本文:

キューRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。