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神近くん.mp3

私には夢がある。
それが今回の題でもある、「神近くん.mp3」である。
神近くん.mp3とは何か。

例外も少なからずあるが、私は概ね「神近くん」と呼ばれるのを好む傾向があるらしい(厚生省調べ)
わけても、女性に「神近くん」と呼ばれるのを好むそうだ。

先日、ダブルエースちゃん(容姿、態度、立ち居振る舞い、頭脳、イニシャル、胸囲、どれをとってもAAな女の子)が不意に僕に話しかけてきた。

AA「神近くん、次の授業のプリント、私の分もとっててくれる?」
ぼく「……え、うん」
(この微妙な「……」は、私と似通った性質を持つ人には痛いほどよく理解できるであろう「……」である)
AA「ごめんね、わざわざこんなこと頼んで」
ぼく「……いや、いいけどn(笑、というよりは、ニヤリ、という感じの笑みを表すn)」

会話はだいたいこれだけで終わったと言っていい。
しかし、この会話によって私の精神はかなりの変調をきたすことになった。

なぜ、彼女は私にそれを頼んだのか?
見たところ、彼女は社交力やコミュニケーション能力もそれなりにあるようだ。
それがわざわざそう親しいわけでもない私に頼みごとをした。これには、何か特別な理由があると考えるのが自然ではないか。

彼女は私に惚れているのではないか。

ごく自然な推察である。
文学をやつてゐると此れくらいのことは単簡に分かつてくる。

しかしながら、私は相手が自分に惚れていると分かったからと言って、また相手が非常に自分の好みにあっていたかと言って、自ら「付き合わん?」と言うほど恥を知らない者でもない。

私は生来のフェミニストなのである。
幼い頃より女性の選択権を尊重し続けてきた。
自分から彼女に働きかけることはしない。
それは、女性の選択権を歪めることになるからだ。
「あいつには話しかけられたくなかったのに、話しかけられた! 女性の選択権の侵害よ!」
こういうことである。
フェミニストとはようするに、決して女性に話しかけない、我々のような存在のことをさすのだ、と私は考えるが、どうだろうか。
なぜだかこういうことを言っていると、フェミニストに敵視されるのだから不思議である。
フェミニズムとは難しいものだ。

話を戻す。

しかしながら、私が彼女に「突き合わん?(ズッコンバッコン)」と言うことはなかったとしてもだ。
冬の寒い夜、彼女が私を夜の公園に誘い、私に寄り添って「……ばか」と言ったとしよう。
(冬の夜の公園で女性が口にする「……ばか」とは、「ずっといっしょにいようね」という意味である。文学の授業でそう習った)
そうした際には私もそれを受け入れるにやぶさかではない。
そっと彼女の手を握り、夜空に照る満月あるいは三日月(こういう時は大体そのどちらかと決まっている)を見上げ、ふっと息を漏らすようにして微笑むのだ。
(意訳:俺も同じ思いだヨ……)

AAちゃんにプリントを取っておくよう頼まれてから次の授業までにこれくらいのことを考え、私は注意力散漫となり、ずいぶん大変な思いをした。
何度も何度もAAちゃんの言葉を頭の中に反芻した。
「神近くん、次の授業のプリント……」
「神近くん、次の授業……」
「神近くん……」

その言葉が頭骸の中をこんこんと跳ね、僕はそのうち「ああ。あの会話、せめて神近くんの部分だけでも録音しとけばよかったなぁ」と思うようになった。

そして思い立った。
いっそのこと、それを実践してみてはどうかと。
知り合った女性全員(べつに絶対女性でなければならないというわけでもない)に「神近くん」と言わせ、それを録音し、「神近くん.mp3」なるフォルダを作ってはどうかと。

ここまで言えば説明はいるまい。
神近くん.mp3とは、夢である。

完成の暁には、僕は幸せとなるだろう。

非難轟々どころか気持ち悪さのあまり避難GOGOの感があるが、こういった「神近くん.mp3」のデータを無作為に収集することは、統計学の大きな進歩に繋がるのではないかと思う。
自分のため、将来のため、私は是非とも、この「神近くん.mp3」を完成させたい。

ご協力よろしくおねがいします。


written by Kamichika-u
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